「熊本県上益城郡山都町」草野 昭治さん

作 り 手 訪 問
P1_1

「ここには、
「通潤橋の水の物語」がある。」

 前日に梅雨入りしたばかりの九州北部地方。そこで、われわれを待ち受けていたのは、予想通りの雨であった。博多では一瞬晴れ間も見えたが、JR熊本駅に着くころには再び雨に変わった。そしてクルマで山都町に向かう道中では激しい雨に見舞われ、到着してもまだ止む気配はなかった。
 目ざす集落で、今回の取材先である草野さんと合流。しかし空模様を考えて、圃場を見学するよりも先に下田美鈴さんという方のお宅を訪れ、お話を伺うことにした。
 そもそも、草野さんがメンバーである「通潤橋水ものがたりの会」と菊太屋との出会いは、下田さんからの紹介によるものだ。ちなみに、草野さんは「白糸第一地区自治振興会」の会長を務め、下田さんは女性部部長という間柄である。

P1_2

社長の東井と下田さん。向かって右上に見えるのは下田さんが作っている茶畑。

「140年前の家で聞いた163年前の話。」

 140年前に建てられたという下田邸。漆喰壁が美しい、当地独特の平屋だ。そこでお聞きしたのは、まるで昨日のことのように鮮明な163年前の話だった。それは、白糸台地の人びとにとって、いかに「通潤橋」が大切か、そして「通潤橋」の水のめぐみに感謝して暮しているかという、まさに「通潤橋の水の物語」だった。

P1_3

都会では珍しいツバメの巣。いま、まさに巣立とうとするヒナたちがいた。

P1_4,5

築140年という下田邸。漆喰の白が映えたモノトーンのステキな建物だ。

P1_6

中庭から下を見れば、棚田の風景が広がる。

P1_7

付近ではすでに田植えが始まっている。