「京都府京丹後市」桒原 稔さん_3

作 り 手 訪 問
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「自力で山水をひいてしまった

桒原さん。」

 いまは「しろかき」のシーズン。正確には「荒しろ(4月前半)」「中しろ(4月後半)」「植えしろ(田植え前)」の3回の「しろかき」があり、ちょうど「中しろ」を終えた後だそうだ。こんなに高い場所にあるのに、圃場には水が充分に張られ、水路に流れてくる水はきれいで豊かだ。聞くと、700メートルばかり奥の、山の中腹から水をひいているそうだ。そこへ行く道はユンボを操作してじぶんで地ならしをした。昔は牛が通るだけの道だったそうだ。パイプをとおして湧き水を圃場までひいている。水源までの道を案内しながら苦労話をおもしろおかしく語ってくれたり、途中見つけた山菜の知識を愉快に解説してくれる桒原さんが、自然の中の暮らしを楽しむ達人に見えてきた。

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「水は源(みなもと)。」桒原さんは水を本当に大切にしている。

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この道をみずから整備したらしい。

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山蕗、せり、山うど、イタドリ、わらび、こしあぶら。
水源へ行く道は山菜の宝庫だ。

「電気が来ない井上さん一家」登場。

 圃場と水源を取材中に、井上さん一家と出会った。桒原さんの隣人(と言っても、互いの家はかなりの距離がある)でもあり、農業仲間でもあるらしい。じつは桒原さんは炭焼きもやっていて、それを習いたくて、滋賀から移住してきたそうだ。話を聞かせてくれる井上さんご夫妻のまわりを、子どもが裸足で走りまわる。その姿を、フツーに目で追っている。「ソーラーの調子が悪くて、電気が来ないんですよ」と、何気に笑う。ここは、どこ?時代は、いつ?でも、反対にこんな生活に憧れる都市生活者は多いだろう。

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桒原さんに憧れて、この地へ移住してきた井上さん。じつに、おおらかなひとだ。

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こちらは、井上さん一家の住まいである。

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炭焼きに使う炭材が敷地に積んであった。