作 り 手 訪 問
作 り 手 訪 問
「ファーマーとサーファー。自然を相手にしていることが共通かな。(笑)」
菊太屋米穀店の「作り手訪問」シリーズは、5回目も生憎の曇り空。そろそろ秋も深まるころであったが、村の花であるサルビアの赤い花がまだ、あちらこちらに咲き誇っていた。
両横に防風林のポプラが植えられた村内の道路。まっすぐで、どこまでも続いていきそうな錯覚を覚える。目印があまりにもないので、どこをどう走っていいのかわからない。この景観に慣れ親しんだ相馬さんに、広い村内をスイスイと案内していただきながら、いろんなところを見て、楽しいお話を伺うことができた。
「農業歴18年、サーフィン歴10年。」
相馬農場のルーツはいまから約50年前、この地に入植した祖父に遡る。もとは海であり干拓によって生まれた大地だけに、堆積土はとても肥沃な反面、大変軟弱で初期のころの農作業は相当な苦労があったと言う。2代目である父 喜久男さんは積極的に有機農法を実践し、そのために水を研究し、馬場目川(ばばめがわ)の上流にブナを植えて林をつくる活動まで手を広げた方だ。秋田県有機農業推進協議会会長でもあった。
3代目の時博さんは、約17年前の22歳のときにサラリーマンを辞して、この地に帰り父を手助けしながら営農に携わるようになった。現在39歳。見るからに、エネルギッシュで働き盛り。そのファッションも現代的というか、じつにお洒落である。聞くと、サーフィンが趣味で、車にはウエットスーツやサーフボードをいつも積んでいるそうだ。「サーファーもファーマーも、自然を相手にする点で共通ですからね」と、いたずらっぽく笑う。
[JAS有機栽培秋田県大潟村産あきたこまち]
八郎潟の堆積土で育った相馬さん米
川の上流にブナを植林し、おいしい水を確保して米作りに取り組む相馬さん。八郎潟の堆積土や日本海の潮風など、自然の恵みがおいしいお米を育てます。
生産者:相馬 時博さん